観察16日目。
激務の為、二日程書く事が出来なかった。
お金だけは稼げるが、ブラックな体質は変わらない。
僕は会社にとってただの捨て駒にしか過ぎないし、
別にそれでいいと思っている。
金持ちになりたいだとか、
有名になりたいだとか、
トップになりたいだとか、
そういう欲が生まれてこのかたない。
強いて言うなら唯一ある欲求は、
君が欲しいと思う事なのだろうけれど、
それもいささか烏滸がましい。
欲しいと言うよりも、
君の存在自体が僕の生きる理由であって、
君がいなくなってしまえば、
僕はこの命を簡単に捨ててしまえるのだ。
だから、君よ。
早く僕を殺してはくれないか?
なんて、言える訳もなく、
今日もただ静かに見送る。
「白玉とタピオカならどっちが好き?」
などと聞かれ、
「白玉かな」と答えたら、
「絶対そう言うと思ったぁ」
僕に微笑みを返しながら、
「今夜は白玉を作るね」
そう言い家を出て行った。
そして今、その白玉を待っている途中だ。
メモ:白玉をきちんと同じ形に丸めるのは意外と難しいらしい。